2022年1月23日 最終更新
■ダイヤの概要
京成本線は押上線、成田空港線、北総鉄道北総線とも直通しており、日中のダイヤは40分サイクルで構成されています。40分サイクルに運転されている列車は以下の通りです。
種別数が多く、運転区間も多様なので一見複雑なように見えますが、20分サイクルを軸にダイヤが構成されており、比較的シンプルなダイヤとなっています。特に本線・押上線では京成佐倉駅以西ではほぼ完全に20分サイクルのダイヤで、それ以外の区間でも本線の京成佐倉駅~京成成田駅間の快速特急、成田空港線内のアクセス特急が40分毎に入り込んでいること以外はほぼ等間隔で20分毎に利用できるダイヤです。
■下りダイヤ
(京成上野駅~青砥駅)
京成上野駅ではスカイライナーが20分毎、快速特急または特急が20分毎、普通が10分毎にそれぞれ発車するダイヤとなっています。半数の普通は千住大橋駅でスカイライナーの待避をした後、青砥駅で押上線直通の快速に乗り換えることができ、残りの普通は京成小岩駅まで先着します。
上野・日暮里から八幡方面へは20分に2本の乗車機会があるものの、有効列車の間隔が2・18分となっているので、正直なところ利便性が高いとはいえないかと思います。
(京成高砂駅~京成津田沼駅)
この区間では快速特急または特急が20分毎、快速が20分毎、普通が20分に2本運転されています。半数の普通は京成小岩駅で快速特急または特急の待避があり、東中山駅ではすべての普通が快速特急または特急の待避をするか快速との緩急接続をとっています。そのため、パターン図をご覧いただければわかりますが、京成小岩駅~京成津田沼駅間では優等列車と各駅停車が概ね10分毎に運転されているダイヤとなっています。
ただし、快速特急・特急と快速の停車駅は京成小岩駅・東中山駅・船橋競馬場駅に停車するかどうかの違いがあります。特に、東中山駅では普通の追い抜きを行っているため、この駅を跨ぐ利用については有効本数が半減する区間があるのが気になるポイントではあります(具体的には京成上野→京成西船、鬼越→八千代台など)。快速特急と特急が東中山駅に停車すれば、有効本数が倍増する区間もあり、効果は大きいのかなとは思っております。
(京成津田沼~京成佐倉)
京成津田沼からは普通が半減する代わりに快速が各駅に停車することで利便性を確保しています。京成津田沼駅~京成臼井駅間は優等列車が20分毎に、各駅停車が概ね10分毎に運転するダイヤで、この区間はすべての列車が先着します。
(京成佐倉~成田空港)
京成佐倉駅からは特急も各駅に停車するようになり、約20分間隔で各駅停車(特急・快速)が利用できるほか、40分間隔で快速特急も運転されています。ただし、快速特急は京成成田までの運転で、佐倉~成田間の速達性をピンポイントで確保した列車ということができます。(緩急接続等があるわけではないので、成田駅以外の恩恵は皆無ですし、成田駅自体も速達性が向上するだけで高砂・上野方面への有効本数は増えません。)
■上りダイヤ
上りのダイヤは下りのダイヤをほぼほぼ反転させただけのダイヤとなっています。津田沼駅・東山中駅で優等列車が普通を追い抜くダイヤとなっており、多くの駅で10分または20分毎に乗車機会があるダイヤとなっています。
下りでは快速特急または特急が普通を追い抜いていましたが、上りは小岩駅ではなく高砂駅で追い抜くダイヤとなっています。そのため、菅野~京成小岩間の各駅から上野方面へ利用する際には高砂駅で乗り換えることで速達性が向上しています。
■まとめ
京成本線では多種多様な種別が設定されている上、40分サイクルのダイヤということで一見複雑そうに見えながらも、実態としては多くの駅で10分または20分間隔で利用できる工夫されたダイヤとなっています。
ただし、快速特急と特急が東中山駅を通過することで周辺の優等通過駅の利便性が半減していることや、京成佐倉~京成成田間の快速特急は効果が限定的であり本当に必要か(運転することで利便性が損なわれる駅はほとんどないので問題はありませんが)ということは個人的に気になる点として挙げさせていただきます。